アメリカひとり旅日記3

9月22日(土)  エルパソツーソン  晴れ 

 

 前8時過ぎユースのロビーに降りた。そしてチェックアウト。アントニオはソファーに座って俺を待っていてくれていた。そしてツーソンに旅立つ俺を見送ってくれた。「今度アメリカに来たら嫁さんを見つけてここに住めよ。」とか「また日本人のかわいい娘にこのユースを紹介してくれよ。」とか言っていた。アントニオは今朝の6時まで働いていたのに俺がチェックアウトするまで起きていてくれたのだ。

 

 つものようにグレイハウンドバスのディーポに行った。本当は9時35分のバスに乗るつもりだったが、8時45分のバスに乗れた。今日のバスはいつもの銀色の車体のバスよりも新しい型らしい。エアコンの吹き出し口も自分で調節できるので寒くない。でも、シートも大型になっていて俺の足は床につかない。これは疲れる。車内は子供が泣いてやたらうるさかった。バスは砂漠を進み6時間でツーソンに到着。

 

 ーソンのディーポ昼飯にでタコスを食ったが、メキシコで本物を食ったのでまずく感じた。外に出て一服してるとスケボーに乗ったガキがタバコをせがみに来た。まっ、いつものことなので1本やっていっしょに吸っていた。と、そのガキが「L.Aに帰る金がないからバス代の$37恵んでくれ。」とほざきやがった。もちろん断わった。調子にのりやがって!そんなことは慣れっこになっていたが、またかと言う感じだ。

 

 回の旅には方位磁石を持ってきているので「ロードランナー・ホステル」はすぐに見つかった。ディーポから本当に3分だった。ただ住宅地にあるので一度通り過ぎようとしてしまった。そこのテラスのベンチに座ってるニイチャンに尋ねたら、そこが「ロードランナー・ホステル」だった。そのオニイチャンのはジェミーと言う名前でマサチューセッツ出身。タイの途中ダラス辺りでバックパックをグレハンでなくして困っていた。ここのユースは午後3時までロックアウトなのでベンチに座ってジェミーとタバコを吸いながら話をしていた。時間になってドアの鍵が開き、中から女の人が出てきた。初めはここのオーナーかと思ったら違うらしい。エリサと言う名前でここで働き始めたばかりらしい。エリサの案内でダイニングのテーブルに通された。チェックインの手続きを済ませると彼女はユースの設備の説明を丁寧にしてくれた。ここのユースはまるでホームステイに来ているような感じだ。民家がそのままユースになった感じ。同室はさっきのジェミーとブラッドだ。ベッドの横に大きく名前の書かれた札が下げられている。

 

 りあえず夕食の材料の買い出しにツーソンの街に出てみたが、なんだかよく分らなかった。土曜日で観光案内所も店もほとんど閉まっていた。グレイハウンドバスのディーポ近くで「地球の歩き方」を持った旅慣れてなさそうな格好の日本人観光客らしい女の子がいたので「コンニチハ!」と声をかけたら、驚いてどっかへ行ってしまった。手ぶらでサンダル履きでサングラスをしていたから現地の怪しいやつと思われたのかもしれない。

 

 ーパーを見つけることのできなかった俺はユースに戻った。掲示板に貼ってあった地図をもう一度確認して再び出かけた。アムトラックの線路の下のトンネルをくぐると、賑わっている通りに出た。いろんな店があった。若者が多い。ほとんどの人がタトゥーを入れている。「FOOD−COOP」を見つけて入った。思ったような品ぞろえの店ではなかった。しかも、みんな高い。自然食品専門店って感じだ。$2もする高いインスタントラーメンを買ってユースに戻った。

 

 ンスタントラーメンを作って食べた。ダイニングやリビングでは宿泊者どうし話をしている。またもや英語が分らないと参加できない雰囲気だ。クリールの二の舞いにりそうでブルーになりかけていた。一人ですることもないのでキッチンの椅子に座っていると東洋人らしき男が飯を作りに入ってきた。「どこから来たの?」といつもの挨拶をされた。彼ももしかしたら?と期待しながら「ジャパン。」と答えたが、その男はチャールズと言う名前のマレーシア人だった。彼の英語は分りやすく話がしやすかった。おかげで気が楽になった。チャールズはユースの前にあるアパートに住んでいた。経営者が同じなのだ。だからこうしてユースのキッチンやシャワーも使っている。その後、同じく前のアパートに住んでいるロベルトにも挨拶をした。やたら陽気なオヤジだ。おかげで、なんとなくキッチンでの会話にも馴染めるようなった。

 

 リサとターニャに明日「オールド・ツーソン・スタジオ」に行きたいことを切り出してみた。彼女たちはいろいろと行き方とかを調べてくれた。2人ともここで働き初めて日が浅いらしく「オールド・ツーソン・スタジオ」を知らなかった。けっきょく、月曜日にエリサが片道$15で連れて行ってくれることになった。午前10時に待ち合わせだ。


前の日へ

   

次の日へ

日記の目次へ

他の旅も見てみる

HOME