アメリカひとり旅日記2

5月9日(火)  アトランタ 晴れ

 朝起きると、ニックはまだ寝ていた。他のみんなはどこかへ行ったようだ。ロビーに行ってみると人がいっぱいいた。まだフロントが開いていないらしく、チェックアウトする人達が困っていた。もう10時だと言うのに。いったい何考えてんだ?ここのユースは居心地が良い代わりに時間にかなりルーズだ。

 と言う訳で、シャワーを浴びて行動開始したのがお昼前。とりあえず久野君ファイブポインツ駅まで地下鉄で行きCNNへ。だが、すぐにスタジオツアーに参加しなかった。裏口から出て地面に座り込んでチェリーコークを飲みながらタバコを吸い、「地球の歩き方」を見て話をしていた。俺はバッグがパンパンだったので、来る途中にもらった試供品のシリアルを2個地べたに並べて置いておいた。それを狙いすましたようにどこからともなくホームレスが登場。「そのシリアルをくれ」と言うので、くれてやった。どうせタダでもらった物だから惜しくない。

 CNNで働いているらしい白人男性もタバコを吸いに出て来た。彼が見たことのないタバコを吸っていたので、久野君は彼と自分のタバコを交換してもらった。俺も吸わせてもらった。「KAMEL RED」と言うCAMELの新製品だった。頭文字も「」ではなく「K」になっている。

 5091.jpgその白人男性の所に別のホームレスが小銭をねだりにやって来た。が、彼は何か話をしながら笑顔で小銭をあげていた。離れた場所でも、やはりここで働いているらしいスーツ姿のジェントルマンが笑顔で小銭をあげている。俺と久野君にはそれが不思議でならなかった。簡単にお金を与えたら自分で働くことをしなくなってしまうのではないか?彼らの為にならないのでは?これじゃぁ、アメリカではホームレスでも食っていける。なんか間違っていないか?側でタバコを吸っていた白人に聞いてみようと久野君が言ったが、俺達の英語力ではうまく切り出せそうもない。話しかけようと思ったら、行ってしまった。

 CNNのスタジオツアーに参加した。スーパーインポーズの仕組みを見せたり実際放送中のスタジオを見学するだけのツアーだった。「TALK BACK」と言う公開生放送を見れたのはラッキーだったかも知れない。

 CNNを出て、アトランタ歴史博物館に行く為に駅を探していたら迷った。通りの角で地図を見ていると黒人が声をかけて来た。「駅を教えてやるからついて来い。」と。南部の人達は親切だと聞いていたので素直について行った。しかし、この黒人様子が変だ。とりあえず、いつでも逃げられるように少し離れて歩いた。駅が見えて来たのでお礼を言って去ろうとしたら、握手を求めて来た。「ふつう、道を教えてもらったらチップを払うもんだろう?ひとり$1だから$2出せ。」と言いやがった。コイツとやり合ったら負けると思い、俺は$1だけ出した。「もう$1」と言ってきた。が、俺はムカついてきたのでもう払う気はなかった。「俺の友だちは現金を持っていないから払えない。」と言ってみたら、あっさり去って行った。いままで訪れた街ではこんなことはなかった。みんな親切だった。最後の訪問都市でこんなヤツに会ったと思うとショックだった。やっぱり都会は侮れない。

 地下鉄でバックヘッドまで行きバスの乗り換えアトランタ歴史博物館へ。ここへ着いたのが4:40pm。閉館が5:30pmで時間がないので$10の入場料をタダにしてもらった。中は駆け足でサッと見たので印象が薄いが、南北戦争に関する展示が多かった。

 その後はレノックスまでバスで行きショッピングモールまで行ってみた。巨大なモールだったが、アメリカの他の都市や日本のそれと内容は変わらないので感動も何もない。ダウンタウンやショッピングモールは他のどの都市も似たような感じで面白くない。小腹が減ったので、そこのフードコートで軽く食って行こうと言うことになった。ユースに帰れば昨日スーパーで買い込んだステーキがしこたまあったのだが。日本料理のファーストフードにした。ビーフスキヤキをたのんでみた。タイ米の上に肉野菜炒めが載っかってるだけだった。どこがスキヤキじゃ!

 でもって、途中で買った葉巻きを2人でふかしながらユースに帰ってきた。いつものように久野君と玄関の外の階段に座ってタバコを吸いながら話をしているとた。そこへ東洋系の学生が帰って来た。日本人だと思ったら意外にも台湾人だった。メンチェンと言う名前で、カナダに留学していてアメリカ旅行に来たばかりらしかった。俺達が明日ストーンマウンテンに行くと言ったらメンチェンは興味を示したのでいっしょに行くことになった。


   前の日へ   掲示板  次の日へ

日記の目次へ

HOME