アメリカひとり旅日記2

4月28日(金)  フォートワース ?  サンアントニオ 曇り時々晴れ

 サンアントニオに移動する為、朝4時に起床。フロントでチェックアウトしようとしたけど、誰もいなかった。メモに鍵を包んで置いてそのまま出てきた。夜はまだ明けていない。グレイハウンドのディーポに行く為に市バスを待つ。ホームレスがひとり道に落ちているものを拾って歩いているだけだ。

 ディーポに余裕で到着。サンアントニオまでバッグをチェックイン。ダラス乗り換えなので無事目的地まで運ばれるのか不安だ。ダラスで自分でバッグをピックアップして乗せ換えようとしたら、係員に「俺達がちゃんとやってやる。」と言われた。バスの中はほとんど寝ていたので、あまり記憶がない。ただ風景がいままでとは違って、農業地帯だったので緑が多かったのは憶えている。何度もグレイハウンドに乗っているとバスの中でも熟睡できる体になる。

 サンアントニオに1:05pm到着。何やらパレードをやっているのがバスの中からも見えていた。昼食にディーポでホットドッグを食った。その後、観光案内所まで迷いながらたどり着けた。しかし、パレードの会場のまっただ中にあったので今日はお昼に閉めてしまったらしい。再び荷物を引きずりながら引き返して市バス乗り場を探した。すぐに見つかった。今日はユースホステルのドミトリー(相部屋)に泊まってみようと思う。初体験だ。

 4281.jpgダウンタウンから15分ほど走るとユースの近くのバス停で止まった。フォート・サム・ヒューストン基地のすぐ側だ。ユースB&Bとオフィスがいっしょだ。マネージャーが不在だったが、しばらくすると黒人のオヤジが現れた。エルパソの時のように街の見どころとかフレンドリーに説明してくれることを期待していたが、そっけない対応だった。毛布シーツを借りて自分の部屋に行った。2段ベッドが8台ある16人の相部屋だ。昼間から誰かひとり寝ている。旅行に来てこんな時間に寝てるとは・・・。

 部屋には休む場所もないので中庭の木製のピクニックテーブルでタバコをを吸いながら地図を見ていた。そこへ白人の女性がやって来た。彼女も今日ここに着いたばかりらしい。しかもダウンタウンから歩いて来たらしく、かなり暑そうだった。俺にダウンタウンへの徒歩での行き方を教えてくれた。彼女はバスでの行き方は知らないらしい。

 しばらく話した後、市バスに乗ってダウンタウンに行ってみることにした。ユースを出た所の道で、俺の前に1台の車が突然止まった。窓が開いて黒人のババァが「ガソリンが無くなりそうだから金をくれ」とぬかしやがった。金が無いんだったら車なんか乗るなってぇの!

 ダウンタウンはパレードが終った後で、日本では見たこともないくらいに道路はゴミだらけになっていた。それを全体が掃除機みたいな清掃車が吸い込んで行くのは圧巻だ。そんなのを眺めながら道に迷った末アラモの砦になんとか到着。4282.jpgちょっとだけ入ってみた。今日は下見。明日じっくり見ようと思う。その予習としてIMAXシアターアラモの砦の映画を見に行った。フォートワースで見たオムニシアターのようなものを期待していたが、正面にビルの6階位の高さの巨大なスクリーンがある劇場だ。内容はジョン・ウェインの映画よりも歴史に忠実に作られているように思った。

 その後、再び市バスでユースの近くまで戻った。夕飯を食う為、出かける前に下見をしておいたバーガーショップ「SONIC」に行ってみた。しかし、どこでオーダーしていいのか分らなかったので、入口のドアを開けてみた。いきなり厨房だ! なんだこいつ、みたいな感じでみんなに見られた。ここは車でしかオーダーできないところらしい。注文用の機械が無数に置いてあって、オーダーするとその車まで運んで行く仕組みになっているらしい。それでも俺は無理矢理オーダーしてハンバーガーセットを食った。車無しで来ているのは、もちろん俺だけだった。まいった。でも、これでまたアメリカをひとつ知ったってもんだ。

 部屋に戻ってみると灯はついていない。さっき寝ていたヤツがそのまま寝てるだけ。しかたが無いのでまた中庭に出て日記をつけてる状態。エルパソの時のような和気あいあいを期待していたが、これじゃ何だかよく分らない。みんなどこに行ってるんだろう?同室の人達ともまだ挨拶もしていないし。不安だ。そんなこことを思って再び部屋に戻ってみると、さっき寝ていたヤツが起きていた。とりあえず、自己紹介をしたらなんとなく打ち解けた。ヤツは中国人とメキシコ人とのハーフでエドという名前。夜に仕事をしているので昼間は寝ているらしい。アジアに興味があるエド漢字を教えてやったらすごく喜んでいた。漢字が書けるだけで尊敬されるから面白い。明日の夜も漢字を教えてくれと頼まれた。そしてお互いの住所の交換をした。


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