7月12日(月) ラスベガス 雨  グランドキャニオン 曇り時々雷雨後晴れ

 

 朝、起きてシャワーを浴びて出て来たら、Aさんに、雨が降ってると言われた。グランドキャニオンまで飛行機が飛ぶのかどうか不安だった。ホテルのチェックアウトをしなければならないので早めに部屋を出てみたが、あっさりチェックアウト終了。バスのピックアップロビーの床に座ってシャトルバスを待った。外は相変わらずのだ。暇なので外に出てタバコを吸っていると10:00am頃シーニック空港バスがやって来た。白人のオヤジ運転手が名前を確認してバスに乗り込んだ。普通の観光客ならば、ホテルはそのままキープしといてツアーに参加するのだが、俺達は金がないので一旦チェックアウトして大きな荷物といっしょに空港へ向かった。バスの天井の通気窓が故障してたらしく段ボールでふさいであったのだが、それがはがれている。しかも、雨の中を走っている。それを見てふたりで大笑いをした。さすがアメリカはアバウト。途中、ルクソールでもきゃくをピックアップして10分ぐらいでシーニックの空港に到着。チェックインを済ませてから新婚旅行らしきカップルと説明を受けた。飛行機は20人乗りの超小型機。日本人しか乗っていない。俺達のような1泊ツアーと日帰りツアーの人達がいっしょに乗っている。俺は快適なフライトだと思っていたが、後ろの席の女の子ふたり組は吐いていた。窓の外は曇っている。景色もモヤがかかっていていまいちだ。でも、フ−バーダムやグランドキャニオンの入口なんかは見ることができた。

 1時間半ぐらいでグランドキャニオン空港に着いた。雨は止んで太陽が見えていたが雲行きは怪しい。そこから10分ぐらいツアーバスに乗って途中のレストランでバッフェスタイルの昼食をとった。食べ終って外でタバコを吸っていると雷がなり雨が降って来たがすぐにおさまった。再びバスに乗り込むとツアーガイドが変わっていた。Aさん曰く、「私達が子供の頃イケイケでそのままアメリカに来ちゃった人」と言うような女の人だった。2,3観光ポイントを回ってくれたが、初めて見るグランドキャニオンモヤがかかっていて雄大さに欠けるように思えた。と言うよりは、想像もできないぐらい大きすぎて訳が分らなかったのかも知れない。最後にブライトエンジェルポイントに行った。ここでは時間が余ったせいか1時間以上の自由行動とのことだった。おみやげ屋の1階に展示してある写真を見てから外に出るとガイドが呼んでいる。まだ、30分もたっていない。ヒョウが降るかもしれないという情報が入ったらしく時間が繰り上がったらしい。危ないので窓に近よるな、と言う警報も出ていたらしかった。バスに戻ったが空港でいっしょに説明を聞いていたカップルがみつからないらしく、しばらく待っていた。結局、見つからなかったのでバスは発車してしまった。そして今晩泊まるロッジに着いた。日帰りツアーの人達はこれでお終い。

 ロッジに自分たちでチェックイン。自分達が泊まる部屋が分らなくて一苦労。みんなバラバラの部屋をめざしている。でも、俺達が一番先に部屋を見つけられた。俺達は6:00pmからサンセットツアーだ。今度のバスは国立公園で運営しているバスでいろんな国の人達といっしょだ。天気の方はいっこうに崩れる様子もない。1泊ツアーにしといてよかったと思った。こっちのツアーの方はさっきとは違い止まってくれるポイントも多かった。奥に行けば行くほど景色が壮大になっていく。それに何と言ってもガイドのTomの説明が分りやすくてよかった。もちろん英語なのだが俺にも理解できた。Tomは本当に人の良さそうな白人のオヤジと言った感じで好感が持てた。最後のポイントに近づく頃には薄暗くなってきた。でも、曇っていたので夕日に照らされるグランドキャニオンが見れなかった。が、写真は撮りまくりだった。関西から来たらしい親子3人連れの娘さんに写真を撮ってもらった。が、その娘さん、俺達の事を新婚旅行だと思っていたらしかったので、何で俺達がここに居るのかを説明しておいた。帰りのバスの中では、英語圏ではない国から来た家族親戚一同といったグループの中の小さな男の子がAさんをずーっと見つめていた。日本人が珍しかったのだろうか?

 ロッジに戻って食堂で夕食。ミートソースを食べたが、超マズイ。一旦、部屋に戻って暗くなってから再び外に出た。こんな時間に外出する観光客はいないが、俺はグランドキャニオン星空を見るのも目的だった。しかも、運良く晴れている。初めはロッジの中庭で見ていたが、街灯が邪魔で良く見えない。グランドキャニオン鉄道の駅まで行くと見えてきた。ホームの線路の上で星空をしばらく見ていたが、まだ街灯が邪魔だ。Aさんをホームに残して俺は線路づたいに真っ暗な場所まで歩いた。途中、ロッジの従業員の女の子がホームに座って何か書き物をしていた。光がない場所から見る星空はすごくきれいだ。天の川がハッキリ見える。星の数も日本で見るよりも遥かに多い。こんな星空を見たのは小学校5年の臨海学校以来だ。その後、観光ポイントの崖の所まで行ったらもっときれいに見えるかも、と思いAさんも誘って道路を歩いた。が、谷底に落ちたら危険ということになり、道路沿いの草の上に座って星空を眺めた。しかし、ここは車が通るとヘッドライトが眩しすぎる。この場所は馬小屋が近いらしく、時折鳴き声や蹄の音が聞こえる。突然、近くで物音がしたのでマグライトで照らしてみたら野生のシカがいた。さらに周りを照らすとまたシカが...。俺達は野生のシカに囲まれていたのだった。こりゃ、ヤバい!!と言う訳でロッジに逃げ帰ったのだった。


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