アメリカひとり旅日記2

4月11日(火) 横浜 晴れ  ラスベガス 晴れ

 成田発UA833でサンフランシスコに向けて出発。なぜか俺の席に白人の10代とおぼしきオネェちゃんが座っている。その隣の同じ年代のオニィちゃんとカップルらしい。席を換わって欲しい、と言うのでO.Kしてやった。反対側の席には、白人のスーツを着た若いビジネスマン。しかし、両隣りの異国人たちは愛想がなく、サンフランシスコに着くまで一言も口をきくことが無かった。ビジネスマンの方は日本語のウインドウズの入ったパソコンを使っていたので、日本の会社で働いていると思われる。飛行機の中で誰とも会話をしなかったことは今まで無かった。今回の旅の出だしがこれか、と思うとブルーになって来た。

 サンフランシスコに到着。入国審査。なんと前回の旅と同じ日系人のオヤジに審査官だ。このオヤジの表情は見てると面白い。昔の宍戸錠みたいな表情をしてやがる。前に並んでいた女の子の時は、ジョークを言ったりしてやたら審査の時間をながびかせたりするスケベオヤジだ。俺の時はほとんど話しもしなかった。しかも昼飯時なのかパンをかじりながら入国審査とは、さすがアメリカだ。

 サンフランシスコで乗り換え便の飛行機でラスベガスへ。今度の隣の席は日本人の女の子だった。通路をはさんだ反対側の席の2人と離ればなれになってしまったらしい。2日前にエアチケットとホテルを予約していきなりアメリカ旅行に来たらしい。しかも、ホテルは「トレジャーアイランド」だって。今週はコンベンションをやってるのに、よく2日前でホテルを確保できたなぁ。この女の子は面倒見がよく、隣に座っている白人のおばぁちゃんの世話をずっとしていた。ロスアンジェルスにも行く、と言っていた。4111.jpg

 2時間程でラスベガスのマッキャラン空港に到着。どうやってダウンタウンに行くか迷ったが、前回と同じくシャトルバンで行くことにした。受付けに行くと、今すぐに一人で行くなら$35で5人乗れば$5になる、と言うので待つことにした。人数が集まったところで係員に呼ばれた。車を見てびっくりした。なんと白いリムジンだ。これから俺が行くのはボロボロの安ホテル。そこへリムジンとは・・・!他の客はストリップ通りの高級ホテルで降りて行く。ドライバーに「NEVADA HOTEL」までと言ってみたがよくわかっていない。それだけさびれたホテルなのだ。

 NEVADA HOTEL到着。噂通りのボロホテルだった。併設されているカジノもつぶれちまっていた。しかし、今週はコンベンションがあってどのホテルも法外な宿泊料になっている。このホテルでさえ$50だ。前払いでチェックイン。部屋に入って笑ってしまった。本当にボロい。ドアの鍵はかかっているのか何だか分らない。テレビはリモコン無しのチャンネル式。しかもほとんど映らない。壁はなんとブロック塀にペンキを塗っただけ。洗面台にはヒビ。クロゼットの引き出しは無くなっている。でも、なんかボロさに味があっていいかも?一応、必要最小限のモノはあることだし。俺のいまの気分にもあっている。

 3時半頃チェックインしたのだが、だるくて外出しなかった。ベッドに横になっていたら7時ぐらいまで寝てしまった。夏時間だから外はまだ明るい。とりあえず水が飲みたくなったので外に出てみた。4112.jpg思ったよりも周辺の治安は悪くないフリーモントストリートが近くなので行ってみた。通りでタバコを吸っていると、出たー!「1本くれ」攻撃。しょうがないんで1本あげた。白人のニイチャンだった。このニイチャンはカリフォルニアに4年住んでいてラスベガスに遊びに来たらしい。「ラスベガスは好きか?」と言うので「ラスベガスはいいよ」と言うと声をあげて喜んでいた。

 その後、マックでビックマックセットを食ってからフリーモントホテルでスロットマシン。出やしない。このホテルの前でブライアン・セッツアーがCDジャケットに写っているのを思い出した。本当は俺はここに泊まりたかったのだ。フリーモントストリートのアーケードの天井アトラクションはまあまあだった。モータウンの音楽に合わせてアーケードの天井全体に映像が浮かび上がる。今日は疲れたので10時前に部屋に戻った。


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