アメリカひとり旅日記3

9月20日(木)  エルパソ  晴れ

 

 日会ったナカヤマ君と今日は図書館でインターネットをすることにした。10時にユースの入口のベンチで待ち合わせた。彼は朝飯を食うと言ったが、俺は食欲がなかったので再び11時に待ち合わせることになった。その間に俺も腹が減って、結局コンビニでサンドイッチを買ってきて一人で食べた。そして二人でユースから2ブロック先の図書館へと行った。手続きを済ませると地下にあるパソコンはすぐに使うことができた。もちろん無料だ。メールチェックをするとチワワ鉄道で会ったユカリさんからメールが届いていた。2日前に送信してくれたらしい。メールにはその日にエルパソに着いたことが書いてあった。メールチェックの後は今回のテロ事件について調べてみた。こんな時インターネットは本当に便利だ。ニューヨークは悲惨な状況になっている。犯人は誰なのかも知ることができた。

 

 時間ぐらいネットサーフィンをして図書館を後にした。行く宛もなく中山君といっしょに国境の橋に向かって歩いていた。そしてなんとなく国境を越えてファレスの街まで行った。ファレス通りをどこまでも進んでいたら教会の前に出た。その周辺にある市場とか屋台が所せましと並んでいる中をさまよい続けた。その辺りは地元の人達が買い物をする場所のようだ。鳥を売っている屋台の隣には、仕切りもなく食べ物の屋台が並んでたりする。肉屋だの唐辛子屋だのが滅茶苦茶に並んでいる。なんだかまた懲りずにタコスが食いたくなった。通りの角にあるタコス屋に入ってみた。ハエが飛び交ってタコスの具が盛ってある皿に何匹もとまっている。衛生的にこれでいいのか?って感じの店だった。ナカヤマ君も少し不安そうだったかも?その店でタコスと飲み物をいい加減なスペイン語でオーダーして食べた。2人で30ペソ。やっぱり安いのであった。ここのタコスもなかなかいける。店を出る時に、店員がスペイン語で「写真でも撮って行けば?」って言ったような気がしたので、タコスを作っているオヤジの写真を1枚撮って店を出た。

 

 ァレスでは他にすることもなかったのでだらだら歩きながら国境の橋まで戻った。いつものようにクォーター(25セントコイン)を1枚払ってメキシコ側のゲートを通り、橋の反対側にあるアメリカの入国審査まで進んだ。長い行列の後、やっと俺の番。係官がパスポートをチェックする。なんかいつもと様子が違う。「アナタノナマエハ?」と日本語で聞いてきた。答えると後ろに並んでいる中山君も呼ばれた。普通は入国審査は一人ずつが原則だ。なのに今回は2人。そんなことを考える間もなく係官は「ついて来い。」と言い、俺たちを別室に連行した。わけがわからない。別室に入ると小さな部屋にパソコンを操作している女の係官がいた。俺たちを連行した係官が彼女に「コイツらを調べろ。」と言っているようだ。女の係官は「違う。中国人を調べてるのよ。」と言ってるらしい。わけも分らないまま俺たちは解放された。今回のテロで入国が厳しくなってるんだろうか?それとは関係なく中国人の2人組を手配してるのかも?とにかく俺たちアジア人が2人で入国しようとしたから疑われたのに違いない。

 

 んとかアメリカに再入国した俺たちはアイスクリームを食いながらユースに戻った。ナカヤマ君は午後4時のグレイハウンドバスヒューストンへ向かうので3時にユースの前で別れた。またエルパソのユースから旅人が一人いなくなってしまった。テロの影響なのか、やたら今年は宿泊客が少ない。去年はいっぱいて楽しかったのに・・・。いまさらエルパソのダウンタウンではやることもないので、コモンルームのソファーでテレビを見ていたらうとうとしてしまった。アントニオとファレスに行く約束の6時半まで時間があったので部屋に戻って少し寝た。

 

 間が来たので身支度を整えてロビーへ行った。アントニオのおっさんはまだいない。また今日もすっぽかしか?と思っていると、フロントに内線があったらしく、すぐに降りて来るとのことだった。そしてアントニオとファレスに向かった。俺は疲れているのか、いつにもまして英語が冴えなかった。アントニオとの会話はかなりトンチンカンだった。アントニオが連れて行ってくれた店は、またもやダンシング・ガールの店。去年、連れていってもらった「QUEENS」は潰れてしまっていた。


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