アメリカひとり旅日記3

9月18日(火)  チワワ  晴れ 

 

 前8時過ぎにゆっくりと起きた。トイレの床が濡れている。便器が割れていた。身支度をしてとりあえず街に出た。特に何もすることがなかったので、広場でタバコを吸っていた。その後、なぜか昨日パソコンを使わさせてもらえなかったインターネットカフェでメールのチェックをした。ミネコさんはニューオリンズにいるらしかった。もう今頃はメンフィスにいるのかもしれない。ここのネットカフェのパソコンはやたら遅かった。みんなんにメールに返事を書こうかと思ったが、イラついてきたのでやめた。

 

 飯はメキシコで2度めのバーガーキング。メキシコじゃ高級レストランだ。メキシコの物価に慣れてしまうとアメリカと同じ値段のハンバーガーがやたら高く感じる。カウンターの前でいつまで待ってもオーダーをとりに出て来ない。俺の前に大量のテイクアウトがあったのは分るけど、なんか一言あってもいいと思う。これが日本だったら暴動が起きてるな、きっと。バーキンを出て街をぶらついたが行く宛もない。とりあえず「ファレス博物館」に入ってみた。なにやらメキシコ建国の歴史に関する展示がしてあった。馬車や軍服などがあったがスペイン語の説明書きで、何のことやらさっぱり分らなかった。

 

 は歩いてみると3分の2ぐらいが靴屋だった。特にウエスタンブーツの専門店が何軒も連なっていた。やはりチワワは革製品で有名な街なのだ。俺が見つけた一番安いウエスタンブーツは299ペソだった。日本円でも¥3600ぐらいか?町外れまで歩いてゆくとおみやげ屋があったので入ってみた。メキシコに関するおみやげが所せましと並んでいる。アメ横状態だ。皮のけっこう高そうなキーホルダーも22ペソ(¥270)ぐらい。ここで今回の旅のおみやげを買った。

 

 び街を探索していると大通りの向こうに坂道があって面白そうな町並だったので行ってみた。こっちは裏通りで、地元の人達が買い物をするような通りだった。俺はこんな裏通りがなんとなく好きだ。町並もメキシコっぽくていい。角の革製品屋に段ボールに入って投げ売り状態のサンダルがあるのを見つけた。どれでも50ペソ(¥600)。見ていると暇そうにしていた店のニイチャンが接客してくれた。俺が表に気に入ったのが無かったのが分かったらしく、そのニイチャンは俺を店の中に案内した。もちろんスペイン語で。店の中には投げ売りサンダルのストックがあって、いろいろ見せてもらった。その中の1足を履かせてもらったらサイズもピッタリだったので買った。ユースのシャワーに行く時も重宝しそうだ。

 

 後2時になったら3分の1ぐらいの店が閉まった。これがシエスタってやつか?とりあえず俺も宿に戻ってシエスタ。明日の事を考えた。バスで10時間かけてファレスへ行くのだが、うまくアメリカ国境を越えられるだろうか?ちょっと不安になった。「地球の歩き方」にはファレスの地図は載っていなかった。そんなことを考えてたら、いつのまにか宿のベッドで寝てしまった。夜7時ぐらいに起きて夕飯を食いに街に出た。歩き回ってみたが、これと言って入りやすい店は無かった。レストランに一人で入るのも嫌だし、昨夜の屋台でもよかったけど違う場所で食ってみたかった。適当に歩いて小さな屋台を見つけた。椅子が2つあるだけ。客は誰もいなかった。セリョリータが一人で店をきりもりしている。「ドス タコス(タコスを2つ)」とオーダーすると目の前の鉄板で作ってくれた。彼女がなにか俺に言っているがスペイン語なので分らない。「ノー エスパニョール(スペイン語わからない)」と言うと「アメリカから来たの?」っていっているらしかった。「ハポン(日本)」と言うと「日本語しゃべってみて」と言ったらしいことがジェスチャーで分かった。「コンニチハ!」と言うと彼女は笑ってた。俺は彼女の作ったタコスをチリを丸ごと1本挟んで食った。メッチャ辛い。レストランよりもこんな屋台の方がコミュニケーションがとれて面白い。けっきょく、もうひとつタコスを食って屋台を後にした。

 

 宿への帰り道、「THE ONE」のTシャツを着た人が歩いていたので衝動的に欲しくなった。メキシコ版「GAP」ってのも面白いしTシャツぐらいなら買ってもいいかなと思った。明日はアメリカに入国するし、もう買えないかも?と考えた。「THE ONE」に行ってみたら午後7時も過ぎていた。ドアは開いていたが客の姿は無かった。店員もやる気がなさそうだったので、けっきょく店には入らなかった。

 

 メリカドルの現金が全く無い状態でアメリカに入国するのが不安だ。トラベラーズチェックの残りも少なくなっている。後半の旅は大丈夫なのか?


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